デッドライン仕事術 (祥伝社新書) 吉越 浩一郎 祥伝社 2007-12-15 売り上げランキング : 44237
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すべての仕事に「締切日」を入れよ、というとただのテクニック本にも思えるかもしれないが、ところがどっこい、経営者のマインドにも触れられるに非常に示唆の多い良著でした。
残業ゼロとかいって、そんなの嘘だろ、って思ってましたが、猛省します。
本書のぐっときた3つのポイント
- 時間の効率化にフォーカスされている
- 常識へのアンチテーゼがロジカルに語られている
- トップ経営者の経営思想が非常に平易に語られている
以下、2、3点目について本文を引用しつつご紹介します。
「やる」にフォーカス
「やはり飛び込むべきではなかった」と後悔している余裕はない。「後悔」ではなく「反省」をして、次善の策に生かす (p.104)
「やる」にフォーカスしていることが非常に印象的だった。担当者のモチベーションの観点での考え方、撤退条件、締切設定とデッドライン仕事術が徹底されているのもすばらしい。
仕事はゲーム
「ワーク」に使う時間は少なければ少ないほどいい。私とって仕事というのは、いかにして少ない時間で多くのお金を稼ぐかを考える「ゲーム」 (p.112)いや〜、この考え方好きだな〜。スカッとしますね。効率的にやることって、当然良いことだし、時間をかけたらから良いものってわけじゃない。
ブレインストーイングは、時間の無駄
ホワイトカラーの手がけている仕事は、むしろロジック(論理)の積み重ねで処理できる範囲のものが大半だ。そんな仕事を、大勢で集まって知恵を出し合うことで処理仕様とするのは、ブレインストーミングに名を借りた責任放棄だと思う (p.155)
会議へのアンチテーゼで、個々の担当者が「結論」まで作り上げ、上位層はそれに「決断」をする。個々人の能力(ロジカルシンキング)を上げて行く必要性を非常に感じさせられました。また、アシタノレシピのBeckさんの投稿で、語られていた正しいブレインストーミングが非常に的を得ていたなー、と思い出しました。
事前に議題が周知されており、参加者各自がブレスト前に 情報収集やある程度の アイデア出しができている 状態からスタートする ことが挙げられます。ブレストは「アイデアの相互作用、誘発を狙う場所」であって「情報を得る場所、考える場所」ではない
引用元:残念なブレインストーミングを脱出する5つのヒントーアシタノ・コラボ術!第5回
会社の仕事は駅伝
仕事に対するそういった「甘え」をなくすには、会社というチームが駅伝のような狭義を戦っているのだという意識を持てば良いのではないだろうか。全員が一緒にプレイする野球のような競技と違って、駅伝の場合、団体競技とはいえ個人にかかるプレッシャーはものすごく大きい。 (p.162)
この駅伝という例えが、ものすごいしっくりきた。この本の中での重要なエッセンスの一つは、仕事の責任を分散しないで、個々人の責任を明確化する、「任せる」「任される」仕事術であると感じました。
まとめ
トップでなくても、リーダークラスでも自分のグループ内で実行できる、という吉越さんのエールも感じるデッドライン仕事術。私は、さっそく本投稿を作成するのに、30分で終わらせるぞ!とデッドラインを決めて取りかかったのですが、1時間かかってしまいました。しかし、こうやって時間を意識して取り組むと、どうやったら効率化できるか?そもそも見積もりが甘いのか?と思考を活性化できますね。
<今回紹介した書籍>
デッドライン仕事術 (祥伝社新書) 吉越 浩一郎 祥伝社 2007-12-15 売り上げランキング : 44237
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<その他、吉越さんの関連書籍>
君はまだ残業しているのか (PHP文庫) 吉越 浩一郎 PHP研究所 2012-01-07 売り上げランキング : 17450
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新装版 「残業ゼロ」の仕事力 吉越 浩一郎 日本能率協会マネジメントセンター 2011-01-28 売り上げランキング : 43159
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